「このひとりの人」加藤常昭氏

「このひとりの人」聖書をあなたに―ローマ人への手紙・加藤常昭氏

「このひとりの人」より
聖書をあなたに―ローマ人への手紙
加藤常昭氏
(日本基督教団隠退教師、神学者)

「しかし、恵みの賜物は罪過の場合とは異なっている。すなわち、もしひとりの罪過のために多くの人が死んだとすれば、まして、神の恵みと、ひとりの人イエス・キリストの恵みによる賜物とは、さらに豊かに多くの人々に満ちあふれたはずではないか。」(ローマ5:15)

パウロはここで、一人の人イエス・キリストが来て下さった、そこに神様の恵みが満ちあふれている、不思議なことだなぁと、そう言っているのです。
その前の14節には「このアダムは、きたるべき者の型である」とあります。この「きたるべき者」とは「きたるべき方、イエス・キリスト」のことです。ここで「型」と訳されている言葉は「打つ、打ち込む」という意味の言葉で、さらには、金物を作る時の鋳型などという意味にもなります。イエス・キリストは、アダムという型にご自分の身を合わせるために来て下さった。その型とは何か。それは「罪」と「死」の型です。アダムに代表されるような、あなたや私の死の型にご自身をピッタリ合わせて下さった。