「イエス様が、何で壁に架かっているんだろう?って思った時…」吉田慎一郎氏(1/1)

「イエス様が、何で壁に架かっているんだろう?って思った時…」コーヒーブレイクインタビュー・吉田慎一郎氏

「イエス様が、何で壁に架かっているんだろう?って思った時…」より
コーヒーブレイクインタビュー
吉田慎一郎氏
(ケアマネージャー)
インタビュアー 吉崎恵子

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21才の時に今の妻と出会ったんですね。お付き合いをする中で教会に連れて行かれて。宗教は必要ないと思っていて嫌だったんですけれど、たまに行くようになり、ある時彼女から主の祈りのカードを「これ覚えて」って渡されたんです。でも貰っても一度も見ずに、何かお守りみたいで捨てづらく(笑)、ずっと財布の中に折って畳んでいたんです。7~8年も忘れたままボロボロになっていました。そして(メジャーデビューも果たした)バンドがうまく行かなくなりこれからどうしようっていう29才の時に、彼女との関係も悪くなり、もうガラガラガラって、自分が積み上げてきたものが音を立てて崩れ落ちるような感じでした。「あ、僕には何もないな」。初めて死んだほうがいいかもしれないと思いました。

原付バイクに乗ってあても無くずっと国道20号を走っていた時、聖イグナチオ教会の十字架が見えて、「ああ、ここに来たことがあったな」と中に入ったんです。そして一人で聖堂の中に座っていたんです。目に前のイエス様が手を開いている像を見ながら、「あ、そう言えば主の祈りを覚えろって言ってたな」と思い出して、財布からボロボロのカードを取り出して、一時間半位暗記するまでず~っと唱え続けていたんです。そうしたらウワーって涙が止まらなくなって、でも「天におられる私たちの父よ…」って何度も何度も祈って。そうしたら、その壁に架かっているイエス様が、何で壁に架かっているんだろう?って思った時、何か自分の頭を触られたような感覚になったんですね。誰もいない中。そして「行かなくちゃ。この人のことを知りたい!」って思いました。聖堂を出たら、空の色が変わっていたんです。真っ青に。

(文責・月刊誌編集部)